MaxOne MEAシステムによる初代細胞培養
解離細胞培養はMaxOne MEAシステム上で播種、増殖させ、画像化することができます。図は多数の共焦点顕微鏡画像のオーバーレイを示しています。細胞体と神経突起は左側に見え、電極アレイは右側に集まっています。
プロトコル
サンプル細胞培養のプレート手順
- ポリ(エチレンイミン)(Sigma, ミズーリ、USA)を0.05重量%で含む、pH8.5のホウ酸塩緩衝液(Chemie Brunschwig, バーゼル, スイス)で電極アレイの表面をコーティングします。
- 細胞接着のため神経細胞基礎培地(Invitrogen, カリフォルニア, USA)に0.02mg/mlのラミニン(Sigma, ミズーリ、USA)を10μlを滴下します。
- 細胞懸濁液6μlをアレイ上に散布します。
- 20-30分後、1mlのプレート培養液を加えます。
- 24時間後、プレート培養液を成長培養液に交換します。
- 環境条件(37℃、湿度65%、CO2濃度5%)に保ったインキュベーターの中で培養します。
- 1-2mlの成長培養液を使用します。1週間に2回、培養液の半分を交換します。
サンプル細胞培養液
- プレート培養液は、850mlの神経細胞基礎培養液に、10%ウマ血清 (HyClone, ユタ, USA)、0.5mMのGlutaMAX (Invitrogen, カリフォルニア, USA)、そして2%のB27(Invitrogen, カリフォルニア, USA) を加えて作ります。
- 成長培養液は、850 mlのDMEM (Invitrogen, カリフォルニア, USA)に、10%ウマ血清、0.5mMのGlutaMAX、そして1mMのピルビン酸ナトリウム (Invitrogen, カリフォルニア, USA) を加えて作ります
単細胞レベルの解析
個々の細胞から細胞外の活動電位を容易に分離します
それぞれの細胞からの最良の信号で電極を選別し、スパイクの分類を改良します。
単一ニューロンの完全軸索側枝のような細胞内部の特徴を分析します
神経突起に沿って追跡された電気信号は以前のテクノロジーでは到達することが難しかった、新規パラメーターを調べることが可能になりました。
高解像度軸索活動電位伝播の追跡
軸索側枝信号の追跡
ネットワークレベル解析
MEA上の全ての細胞を記録あるいは刺激します
MaxOneは神経レベルでのネットワークの研究のために豊富なデーターセットに基づく何千もの細胞を同時に記録することができます。刺激実験はネットワークダイナミクスを操作する高い自由度で設計することが可能です。
MEA上の活性細胞を電気的にイメージします
実験中、MEA上の活性細胞の位置を特定します。蛍光顕微鏡による光学イメージはMaxOneを用いた電気イメージと一致します。
様々な空間および時間スケールでの細胞とネットワークの研究
活動電位と局所電位はMaxOneによってマイクロ秒から数ヶ月の時間尺度で同時に記録することが可能です。スパイク列は1024個もの電極を用いることでネットワーク活動のダイナミクスが確認できます。